闇稽古ということ(その1)
闇稽古ということ(その2) からの続き
恐怖心の元は、他にもあった。
近くを走る道路から暴走族のバイクの音、その後に続くパトカーのサイレン。
そして暴走族の爆音が、この河川敷の公園に入り込んできたような近さで聞こえる。
パトカーに追われて脇道に入ったり、隠れようとしてこの近くに来たら・・・と
想像は止まらない。
正しく負の想像力だ。
如何に自分の腹が据わっていないか自覚した。
それでも素振りを続けた。
いままで習ってきた業に集中することしか、今はやることが出来ない。
一歩二歩、歩いて振る。
飛び込んで振る。
振る、振る、振る。
何時間くらい経ったのか。
次第に音も暗闇も気にならなくなってきた。
気づいたことをメモしながら稽古を続けた。
しばらくして、何となく空が明るく見えた。
意外に稽古に集中していると夜明けも早いんだなぁと思いつつ
移動しつつの素振りにも気が入っていく。
もう終わるのか、なんだかもっと続けたいような気がするな。
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